全ての歯車を変えてしまった事件。
1995年10月、由美が一人の男に拉致される。
その男とは、桐生達にとって渡世の親分格にあたる大人物、堂島だった。
由美を助け出そうと単身で堂島の元に乗り込む錦山。
そしてそれを知った桐生も風間の制止を振り切って現場に駆けつける。
しかし堂島は死んでいた。錦山が放った凶弾によって。
… 破門、そして死をも覚悟し、警察へ出頭しようとする錦山。
だが彼には病床の妹の存在があった。
桐生は友の為、そして愛する由美を守る為、その身代わりになる事を決意する。
桐生への執着。それがやがて錦山を大きく変えていく。
桐生に返しきれない「借り」を作ってしまった錦山。
しかしその後、錦山は「妹の死」「由美の失踪」を機に豹変していく。
恩人である風間への反抗。異常なまでの出世への欲望。彼が鬼と化した理由。
それらはすべて桐生一馬という存在が引き金となっていた。
忽然と姿を消した由美。
10年という隠された時間。
10年前の事件直後から姿を消した由美。以来その生死すら不明のままだった。
しかし10年後、桐生の出所を待っていたかのように由美の存在が明らかになる。
「100億円盗難事件」の容疑者として…
盗まれた100億。極道の野心を懸けた争奪戦が幕を開ける。
組織から盗まれた100億。その金は次第に跡目争いを狙う東城会幹部たちの
標的へと変わっていく。出世を狙う錦山と組織内の ライバル達の壮絶な闘い。
…そして運命は、桐生をこの事件の中心へと導くのだった。
待ち続けていた風間。想いは、桐生に引き継がれる。
桐生を失った風間は10年間、彼の帰りを待ち続けていた。
…出所一日前。風間から宛てられた一通の手紙によって、桐生の心は大きく揺れる。
そして風間の想いは桐生へと託される。
「100億の少女」との出会い。
それは事件の意外な真相へと桐生を導いてゆく…
桐生の前に突如現れた「100億の価値」があるという少女・遥。
少女はまだ見ぬ母「美月」を探す為、たった一人で神室町を彷徨い続ける。
母を想う遥の一途な姿に、桐生はやがて自分の犯した過ちに気づき始める。
錦山の野望、風間の信念、由美の失踪の謎、そして100億とその黒幕の存在。
そして事態は意外な方向へ急展開する。
桐生と遥。二人の闘いの旅路の経てに待つもの。それはいったい何か…?
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