真島編STORY
真の支配者
「繁盛してるじゃねえか、真島ちゃん」
店が落ち着きを取り戻した頃、一人の男が真島の元を訪れる。
五代目近江連合直参佐川組組長、佐川司。
馴れ馴れしく声をかけてくる佐川に真島は身を固くする。
3年前、東城会の構成員だった真島は親の命に背いたことにより極道社会から追放されていた。
そして、今もなお真島への「罰」は続き、真島は蒼天堀で軟禁状態にあるのだった。
その真島の現在の“飼い主”が佐川。
キャバレーグランドの支配人という立場は、佐川から強制されたかりそめの姿に過ぎない。
「俺はいつになったら極道に戻れるんや、佐川はん」
店の売り上げと引き換えに東城会復帰への道筋がつくはずだったが、佐川はのらりくらりと真島をかわすのみ……
真島はまさに飼い殺しの状態にあった。